(目次)
はじめに
第1章 老化 ライフヒストリー age-1
第2章 寿命 延びゆく命 daf-2
第3章 遺伝 つながるカスケード daf-16
第4章 疾患 急速に進む老い wrn
第5章 悩脳 長寿化を主導する組織 igfly
第6章 神経 老化ニューロンの守護神 rest
第7章 時間 身体にひそむ暦 clk-1
第8章 情報 ストレスと環境適応 she
第9章 受容 長寿の教え methuselah
第10章 修飾 化粧する遺伝子 sir-2
第12章 進化 見えてきた共通基盤
第13章 百寿 ライフスタシス
寿命に影響する遺伝子はたくさんあるけど、それらは、細胞応答、栄養代謝、遺伝子制御、生体防御など、それぞれの働き方を通じて、いろいろな老年病へのリスクを下げる方向で機能し、結果的に寿命に影響する。
線虫からショウジョウバエ、マウス、ヒトは、インスリン系とトール系を持ち、最終的にmTORCに至るという共通基盤を持つ。
成長も代謝もスローがよく、抗酸化は抗老化の王道である。したがって、インスリン系、あるいはトール系のいずれかで、エネルギー代謝やタンパク質合成を抑制することで、スローエイジングを図ることができる。
しかし、ヒトには120歳の壁があり、これを超えることはできないだろう。