(目次)
・書籍と時代
・はじめに
西洋哲学 Book1~21
政治・経済・社会学 Book22~39
東洋思想 Book40~57
歴史・アート・文学 Book58~73
サイエンス Book74~89
数学・エンジニアリング Book90~100
【はじめに】
教養から得られる知識は、検索するかAIに聞けば速攻で得られるので学ぶ必要がない。しかし、検索するには正しく質問する必要がある。それには教養が必要だ。そのためには名著を読むことが必要だ(P9~10)
【西洋哲学】
Book1 ソクラテスの弁明:プラトン著:光文社古典新訳文庫
本書は、人類が地の追求を始めた原点だ。無知の知が大事というのは間違い。自分は知らないという自覚(不知の自覚)がソクラテスの考えの根底にある。西洋哲学の概念を作ったのがソクラテスで、体系化したのがプラトンだ(P32~37)
◎株式投資において、自分が知らないことを相手が知っている可能性を常に考えることが必要だ。自分が情報弱者たることを知ったうえで、自分の考えに沿って投資するのだ
Book2 キリスト者の自由:マルティン・ルター:岩波文庫
レオ10世が大聖堂の建設資金目当てに贖宥状(免罪符)を発行したことを批判した書で、西洋哲学、欧米社会に流れる考え方を理解するうえで、抑えるべき1冊(P40~41)
本書は、カトリックの権威から人々を解放し、近代が始まる契機となり、近代資本主義の原動力となった。一方でプロテスタントの考え方は、権威に服従しやすい人たちも生み出した。エーリッヒ・フロムは、自由からの逃走で、プロテスタンティズムにより絶対的な神との対峙を強いられた個人が権威主義に服従しやすくなったことを、ナチスにつながる全体主義が生まれた一要因として挙げた(P44~45)
◎歴史的意義は認められるとしても、今、私が本書を読んで何か得られるとは思えない
◎フロムはそう言ったとしても、権威主義に服従するのはプロテスタントだけじゃない。人間の本質じゃないのかな?カトリックは権威に服従してなかったの?
Book3 方法序説:デカルト:岩波文庫
デカルトは、規則は少ない方がいいと考えて、4つの規則を作った
①明証性の原則:速断、偏見を排除。どう見ても真と認められるもの以外受け入れない
②分析の規則:難問の1つひとつを小部分に分割する
③総合性の規則:思考を最も単純なものから階段を昇るように順序だてて考える
④枚挙の規則:全体にわたって見直して、見落としがないかを確認する(P47~48)
明証性の規則をもとに、「疑い続ける自分がいる」だけは、存在する
⇒魂としての自己の存在:哲学の第一原理
⇒心身二元論:精神と精神が宿る身体を分離して考える⇒大陸合理論(P50)
◎②③④は細分化して検討し、組み合わせ統合して、最後にチェックするという一連の流れを示すもので首肯できる。①は微妙だ。一応それらしきものを措定した上で、④まで進んで矛盾がなければ、「一応正しい」と仮定する程度だろう。①でいくらぎちぎち考えても仕方がない
Book4 ノヴム・オルガヌム(新機関):ベーコン:岩波文庫
アリストテレスの三段論法を批判、帰納法を提唱する中で4つのイドラ排除を提唱
①種族のイドラ:人間の本性に根差す錯覚
②洞窟のイドラ:個人の経験だけに基づいた思い込み
③市場のイドラ:社会生活で伝聞により生じる思い
④劇場のイドラ:権威があると思っている人から影響される思い込み (P55~56)
◎著者の説明を聞いても、読んでみたいという欲求が起きないんだよね
Book5 人性論:ヒューム:中公クラシックス
ベーコンが始めたイギリス経験論は、「人間の認識は知覚に基づく経験だ」と提唱するジョン・ロックに受け継がれ、ヒュームは、「因果関係は人間の脳内にしか存在しない単なる思い込みだ。因果関係は現実にはない」と主張した(P59)
ナシーム・ニコラス・タレブはブラックスワンで伝えたい本質は、「現代では想定外は必ず起こる」ということだ(P62)
◎人間の認識は知覚に基づく経験だ。人間の認識から独立した外界がある。人間はそれを感覚器官を使って知覚し、脳神経がそれを再構成する。だから外界の真の姿と人が再構成した姿は異なる。しかし外界は(物理)法則によって動く。それを因果関係と呼んでも差し支えなかろう
◎ブラックスワンは、ファットテールを指摘しただけで、因果関係とは別の概念じゃないかな?どっちにしても、原著を読んで何か得られるとは思えない
Book6 純粋理性批判:イマヌエル・カント:筑摩書房
カントの「対象が認識に従う」とは、「私たちがそれをリンゴとして認識した結果、対象のリンゴが存在している」との意味だ(P67~68)
◎量子論の匂いがするがそれはさておき、「ビッグバン以降生命の誕生までの間、宇宙は存在しなかったのか」という問いにどう答えるのだろう?
訳者の石川氏は、別の著書(カント入門)で、「地動説を全人類が客観的事象と信じていたことが錯覚だったことを例示している。天動説により、動く太陽が動かない太陽に変わったことがその意味だ(P68)
◎この説明は不可解だ。人間の認識が間違ってただけで、外界は何も変わっていない
book7 精神現象学:G.W.F.ヘーゲル:平凡社ライブラリー
ヘーゲル哲学は正反合の弁証法だというのは誤り。ヘーゲル弁証法の本質は否定だ。自分も相手も全身全霊で否定する。そこから新たな知を紡ぎ出す。一致点を探す(合)ではない(P72~77)
Book8 ツァラトゥストラはこう言った:ニーチェ:岩波文庫
ニーチェは、ルサンチマン(強者への弱者の憎悪、妬み)が神を生んだと考えた。19世紀末当時の欧州は、誰も神の存在を信じていない。ルサンチマンを抱えた人間は、頼っていた神が消滅して、何を信じればいいかわからなくなった。だからニーチェは「神は死んだ。ルサンチマンを克服し、超人を目指せ」と言った(P84~85)
◎当時は「神」が善悪の基準や生きる意味の根拠だった。19世紀、科学や理性が大きく発展し、世界の仕組みが科学的に説明できるようになり、人々が神や教会の教えを盲信しなくなった。人々が心の支えを失った状態を「神は死んだ」と表現した byGemini
ニーチェのメッセージは、「自分らしく本気で生きようぜ」だ。超人に至る3段階
①ラクダ:自分の意志で重い荷物を背負い、高い目標に挑戦し、忍耐強く成長を目指す
②獅子:成長して出会う様々な壁と闘う
③幼子:幼子のように夢中になってやりたいことに取り組む
⇒この3段階を経て超人に達する。超人の先にあるのが永遠回帰
⇒永遠回帰は、細部まで完璧に同じ人生を無限にやり直し続けることの是認(P86~88)
◎永遠回帰:完璧を求めたら疲れるんじゃないかな?楽しく生きればいいじゃん
Book9 プラグマティズム:W・ジェイムズ:岩波文庫
プラグマティズムは、米国全体で共有できる価値観を生み出すことを目的とした。
①科学と宗教の衝突:キリスト教は「神が人間をつくった」と教える
②南北戦争:北部と南部の価値観の違いを戦争により解消
⇒実際にどんな違いが出るかを検証し、違いがなければ切り捨てる(P90~92)
現在の真理は、真理の近似値だ。真理は常に見直されるものだ(P92)
◎これは、プラグマティズムかもしれないが、科学の根本原理でもある
真理の判定基準は、有用か否かだ。役立つものが真理だ。だから神学的観念も具体的価値があれば真理と考える。神を真摯に信じるものが強く生きる力を与えられているのなら、神も真理。だから科学を信じる米国人は、日曜に礼拝す(P94)
何が役に立つかは人によって違う。だから真理は人の数だけある。プラグマティズムは、社会全体で共有すべき普遍的な倫理をあまり考えない(P94~95)
真理は大部分が一種の信用組織によってできている。1万円札は紙切れだが、ほとんどの人たちは1万円の価値があると信用している(P94)
◎この部分は共同幻想の話であって、プラグマティズムで説明すべきことではない
Book10 精神分析入門:フロイト:中公クラシックス
無意識の世界は初めて科学的に解明された(P96)
◎「科学的」かな?フロイトの主張は物質的な根拠に基づいていない?単なる仮説
Book11 現象学の理念:エドムント・フッサール:みすず書房
主観と客観の一致は、自然科学では原則だが、人文科学では難しい。フッサールは、主観と客観という分け方、主観と客観の対立という図式をやめ、主観の世界だけで考えることを提唱。「このコーヒーが美味しい」という直感に集中して考えれば、直観に隠された本質を抽出し、真実の一部に迫れる(P104~105)
Book12:存在と時間:ハイデガー:中公クラシックス
西洋社会で絶対だった神は死んだ。ハイデガーは、神の代わりに万人が対峙せざるを得ない死を置き、宗教的行為の代わりに本来的な生き方をするという死の先駆を置き、宗教色を抜いた。死生観で哲学を再定義し、あらゆる人が共有できるようにした(P114)
本書のテーマは、存在するとはどんな意味かだったが、下巻で書かれる予定だったが刊行されなかった。執筆直前に「人間存在の分析」を思いついて、先に書き上げたところ、本論と話がつながらずに続稿が不可能になり、下巻が刊行されなかった。その後ハイデガーはナチスに接近、傾倒した(P114~115)
◎前文はともかく、ナチスに傾倒したような奴の話をわざわざ聞く価値があるか?
Book13 論理哲学論考:ウィトゲンシュタイン:岩波文庫
語りえないことは沈黙しなければならない。言語は論理空間(事柄)を言葉で写し取ったもの(写像)。世界の事柄を言葉で表現したものを命題(真偽を判定できる言葉:対象?)という。要素命題(単一の命題)を論理結合子(not,and,or,if)でつなげて複合命題にすると、真理関数(真偽が決まる)になる(語り得る)。倫理や神の世界は語れないが、語れないことが大事で、答えが出せない部分(真偽不明な部分)に集中し、自分なりの答えを出すことが、答えなき問いへの問題解決だ。大事なことは、問いを突き詰めて考え抜いた「語り得ないこと」にある(P116~120)
◎要するに、真偽不明な部分を考えに考え抜いて、自分なりの答えを出せってこと?面倒臭いこと言うねぇ
Book14 自由からの逃走:エーリッヒ・フロム:現代社会科学選書
1918年ドイツ革命で帝政、君主制を廃止。議会制民主主義の共和制を実現し、人々は自由を手に入れた。しかし君主や皇帝がいなくなり、国家への信頼を失った。超インフレで中産階級を中心に、ドイツ国民は何を信頼すべきか迷い始め、孤独と不満を感じ始めた。この機に乗じてナチスが台頭した(P124)
16世紀の宗教改革で、ドイツではカトリック教会の権威から解放されたが、個人が教会を経由せずに圧倒的な神と対峙することになり、権威に服従しやすい人間が生まれ、消極的自由から逃走した。消極的自由から逃走する人の行動は、①権威主義、②破壊性(外部方向、内部方向)、③機械的画一化 (P125~126)
◎何度も言うが、神と対峙したから権威主義に走ったのではない。権威主義に走るのは人間の本性だ。神、教会という権威に従っていたのも人間だ
Book15 夜と霧:ヴィクトール・E・フランクル:みすず書房
ナチスの強制収容所の実態を描いた本書は極限状況での人間の本質を描いた(P128)
◎おぞましい実態をわざわざ知りたくはない。不愉快になるだけだ
Book16:エルサレムのアイヒマン:ハンナ・アーレント:みすず書房
ユダヤ人大量虐殺の主犯格アイヒマンのエルサレムでの裁判の傍聴し、アーレントがまとめた報告書。アイヒマンの主張を真に受けて平凡な男が組織的犯罪に手を染めた」との理解をした。裁判中のアイヒマンは演技で、裁判官やアーレントは騙されていたと主張する本(エルサレム以前のアイヒマン:ベッティーナ・シュタングネト著2011年みすず書房刊)がある(P134~139)
◎悪党の演技を見抜けないような眼力のない甘党の人間の著書を読む価値があるのか?
Book17:実存主義とは何か:J:P:サルトル:人文書院
18世紀まで:神が人間をつくったことを前提に神が考えた人間の本質は何かを考えた
⇔実存主義は、実存は本質に先立つという思想
⇒無神論者(ニーチェ、ハイデガー、サルトル)の実存主義では、神はいない
⇒人間は本質を決められないまま、世界に存在している
⇒自分の本質を定義するのは自分自身だ
⇒主体的に自らを生きよ (P142~145)
◎前半は同意。「人間は偶然に生じた」は事実。後半の生き方は、サルトルの主張(好み、嗜好)であって、何らの客観的根拠はない
Book18:野生の思考:クロード・レヴィ=ストロース:みすず書房
構造主義とは、人は社会の構造に染まり、その社会に適合した価値観や考え方を身につけるという考え方
⇒現代人:歴史は進化・発展を続けると考える(科学的思考:熱い社会)
⇔新石器時代以来1万年間:今の社会を安定させて継続することが大事(冷たい社会)(P149~152)
野生の思考:集団の維持としきたりが大事
⇔サルトル:人間は自由、歴史の進歩に貢献。正しい歴史づくりに参加すべき(P153)
◎どっちもどっちじゃね?実存主義の前段部分は正しいし、構造主義の前段も正しい。人間は、自分がいる釈迦構造の枠組みの中で生きているのはそのとおり。だからといって集団全体の維持としきたりに絶対服従せよと言ってしまえば、それはストロースの趣味に過ぎない
Book19:全体性と無限:レヴィナス:岩波文庫
殺すとは支配ではなく無化することで、理解を絶対に断念することだ。他者は、私が殺すことを欲しうるただ1つの存在だ。「他者は理解できる、社会で一体化しようという」という考えは、全体主義の出発点になりうる危険な考えだ。自分は他者を理解できていないと考え、対話を通じて他者を理解しようと努力することが大切だ(P159~161)
◎本当は他者を理解できていないというのは事実。後は、それぞれの嗜好の問題
Book20:監獄の誕生:ミシェル・フーコー:新潮社
現代社会の権力支配構造に私たちは気づいていない。各時代には独特の知の枠組みがある。公開処刑が消滅したのは、権力者がより効率的な刑罰の方法を発見したからであって、近代社会になり人間性が尊重されるようになった結果ではない。監獄は、①配分(個人ごとの場所、序列)、②活動(時間割、定型作業、訓練)、③段階的な教育、④組み立て(人間を取り換え可能な歯車にして、適宜組み合わせる)で、学校、会社組織と同じ。(P162~165)
囚人が監視されていると思うことがポイント。一望監視施設は、一般化が可能な1つの作用モデルとして理解されなければならない(超パノプティコン)(P166)
◎まぁ、そういう見方は可能でしょうね。だから何?ってところはあるけど
Book21:なぜ世界は存在しないのか:マルクス・ガブリエル:講談社選書メチェ
現代哲学は、①形而上学(世界はどのように存在するか、世界の真理追求)、②構築主義(構造主義:世界には唯一の真実は存在しない:個々人にとっての真実が構築される)の2つの潮流があるが、行き詰っている。①はナチスを生み、②は解決策を示さない無責任な思想(P169)
新しい実在論では、1つの真実を考え抜いた後で、個人の考えも受け入れる(P170)
新しい実在論では、世界は存在しない。宇宙には、国家等実態がないものが多い。宇宙は、自然科学で解明できる、ごく限定された領域に過ぎない。これらすべてを網羅する世界は存在しない。○○が存在すると言えるのは、○○がどこかの意味の場に現れるからで、世界はすべての事象、対象を含んでいるので、世界が存在するとしたら、その世界はどこかの意味の場に現れている。その瞬間、その世界はより大きな意味の場を含んでいない。だからその世界はすべての事象、対象を含む世界とは言えない(P171~172)
◎アキレスの矢みたいな屁理屈。言葉遊びをしたけりゃどうぞ!読む価値なし
◎物質の世界と共同幻想の世界をごちゃまぜにして議論してはいけないね
【政治・経済・社会】
Book22:政治学:アリストテレス:京都大学学術出版会
消去法で考えると、最も腐敗しにくいのが民主制(P181)
◎まぁそういうことだね。それでも腐敗するけど
Book23:統治二論:ジョン・ロック:岩波文庫
王権神授説を否定。立法と執行の分離(P183~186)
民主主義の原点は、あらゆる人は生まれながらにして自由で平等(P187)
◎後文は、自由、平等であらしめよ(方向性)であって、である(存在)ではない
Book24:社会契約論:ルソー:光文社古典新訳文庫
代議士性を提唱したロックを批判、人民主権の理想像(一般意志に従った直接民主制)を提唱。一般意志とは、個人が自由な意志を持つように組織が1つの精神的存在として持つ意志のこと。A社の幹部が異論を出し合って議論しない限り、A社の一般意志は決まらない(P188~190)
自由なのは議会の議員を選挙する間だけで、選挙が終われば人民は奴隷だ(P192)
ルソーは、①非常に小さい国家で、人民が集会を開け、互いに知り合いになれること②人民の習慣が素朴で、議論をせずに多くの事務処理ができる、③地位、財産がほぼ平等を理想の政治(真の民主制)を実現する条件とした(P192~193)
◎議論すれば解決するという考え方は間違い。価値観、目的が異なれば、結論も異なる。いくら議論しても価値観の異なる者同士の意見が収束することはない
◎直接民主制でできるほど小さい国は、外敵への抵抗力がなく、機能を果たせない
Book25:コモン・センス:トーマス・ペイン:岩波文庫
植民地根性の米国人民の考えを一変させた歴史的小冊子。①支配されたら抵抗せよ、②和解は最悪、独立の一択、③今やるなら共和制を主張。(P194~196)
◎間違ってないけど、読む価値ある?
Book26:自由論:ミル:光文社古典新訳文庫
自由を起点に考えれば、問題解決の糸口が見えてくる。新たな真理は、必ず少数派から始まる。(P198~200)
◎後文はそのとおりだが、大事なのは、多数の少数意見のうち何が真実か、何が今後多数派を形成するかを見極めること。少数意見のほとんどは少数意見のままor消滅する
本書は、リベラリズム(自由主義)、リバタリアニズム(自由至上主義:国家干渉に対し個人の権利を強く主張)に大きな影響を与えた(P203)
Book27:国富論:アダム・スミス:日本経済新聞出版
国富論は、市場で利己的に行動すれば、適正価格が決まる「見えざる手」が書いてある本だというのは、アダム・スミスの意図とは違う。①分業の圧倒的な威力、②競争による公正な利益の範囲に落ち着く、③自由市場では最適価格で均衡するから市場に任せよう、と言った。スミスは、市場の自由競争の大切さを訴えたのであって、利己主義で自由奔放にすればいいとは言っていない(P204~208)
◎同じことじゃないかな?自由奔放に行動することを評価をしてないけど、規制すべきとは言ってない。自由奔放な行動を前提に、いずれ均衡するから支障ないという考え
スミスの思想では、利己心、共感、社会道徳は常に一体化している。正義に反しない活動は、言うまでもない大前提だ。だから利己的‥‥は、勘違いだ(P208)
◎それを確認するために読むほどじゃないってとこか?
哲学思想をもとに、統治者がいかに公正な正義を実現するかを考えるのが政治学、市場の仕組みで公正な正義を実現するかを考えるのが経済学だ。アプローチは違うが、両者が目指すところは同じ公正な正義だ(P211)
◎ホントですか!政治学は知らないが、経済学は、経済の動きを法則化して可視化するのが経済学だと思ってた。著者の考える経済学は哲学だったんだね。科学じゃないんだ
Book28:資本論:マルクス:岩波文庫
私たちは資本主義は万能だと思っているが、本書を読めば資本主義の限界と矛盾が理解できる(P212)
◎資本主義が万能なんて誰が考えてるのさ。馬鹿にするのもいい加減にしなよって感じ
マルクスは、唯物弁証法を駆使して、社会の生産力が変わると、支配者と被支配者間の階級闘争を通じて、社会が変革される、という唯物史観の思想を確立した(P213)
社会は、生産力が向上すると、原始共同体(単純農法)→奴隷制・封建制(大規模農法)→資本主義(工業化)と進化してきた。物質的な生産力の進化によって、法律や政治などの社会の上部構造も変わるというのが唯物史観だ(P213)
当時、産業革命で登場した資本家階級が、労働者階級を搾取していた。マルクスは、この搾取の対立は、階級闘争を通じて新たな社会に進化すると考え、資本主義の仕組みを解明しようとした(P213)
マルクスは、商品の価値はつくるのに費やした労働量で決まり(労働価値説)、商品の価値には使用価値(欲望を満たすもの)と交換価値(他の商品と交換できる価値)があるとした。
◎労働価値説における「価値」とは、交換価値(およびその本質である「価値」)を指す。マルクス経済学などの労働価値説では、商品の持つ性質を以下のように明確に区別して定義 ⇒ 3つの概念の定義:
①使用価値(Use-value)人の欲求を満たす物質的な有用性(例:服が体を温める、パンが空腹を満たす)。労働の量ではなく、物の自然な性質や品質によって決まる。
②交換価値(Exchange-value)ある商品が、他の商品と交換される際の割合(例:服1着=パン10個)。市場で売買されるときの具体的な比率として現れる。
③価値(Value)交換価値の根底にある、商品に共通する「社会的な実体」。労働価値説では、この実体こそが商品を作るために費やされた「人間の労働量(社会的な必要労働時間)」であると主張する。
結論としての位置づけ:労働価値説が「労働量が価値を決める」と言うとき、それは交換価値の大きさを決定する普遍的な基準(=価値)のことを言う。どれだけ多くの労働を費やして作られたものであっても、誰の役にも立たないもの(使用価値がないもの)は、市場で交換価値を持つことはできない。使用価値があることを前提として、その交換価値の大きさが労働量によって決まるという論理構造 byGemini
資本主義の正体は、資本家が、お金からお金を生み資本を増やすGWGプロセスにある
G:Geld:貨幣 W:Ware:商品(労働者の労働力もW) ⇒WGW:一般消費者の行動
賃金(交換価値)に見合う労働時間が必要労働時間。これを上回る余剰労働時間が資本家の儲け。当局による労働時間上限があるときは、技術導入で労働力投入減=生産力向上⇒相対的剰余価値。技術は、相対的剰余価値を高めて資本家を豊かにし、労働者の価値(1小品当たりの労働量)を下げるとマルクスは考えた。こうして、マルクスは、資本家が労働力の商品化によって、労働者を搾取(剰余価値を搾取)して儲ける資本主義の構造を解明した。資本主義社会は、常に効率化し続けて、資本家の利益を追求し続ける。商品価格が下がり、同時に労働の価値も下がる(P215~217)
◎価値=費やした労働量という数式が問題なのだろう。労働の質は考えないのか?資本主義以前の社会でも、職人の腕(技量)の差はあったはずで、それを同じだというのは強引すぎるし、明らかに誤りだろう
Book29:プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神:マックス・ウェーバー:岩波文庫
信用を重視する近代の資本主義精神は、プロテスタントのように禁欲的で金儲けを嫌う思想の縛りがある地域で生まれ、そうでない地域では生まれなかった(P221)
神が与えた使命を果たすために仕事に励むのがプロテスタント的な生き方。自分は選ばれた人間と確信するために、日々の仕事を神が与えた天職と考えて励む(P222~223)
Book30:自殺論:デュルケーム:中公文庫
デュルケームは、統計データをもとに集団の意識を実証的に洞察する。個人が集まると、社会は新しい性質を獲得する。(P226~227)
自殺は、社会的要因であり、4つに分類できる。①自己本位的自殺、②集団本位自殺、アノミー的自殺、宿命的自殺(P228~229)
◎どうでもいいテーマ、興味なし
Book31:贈与論:マルセル・モース:ちくま学芸文庫
長年人類は、贈る、贈られるの贈与経済の中で、社会を成り立たせてきた。この贈与経済から脱して、貨幣経済が主流になったのは近代になってから(P230)
贈り物が延々と続き、相手が降参するまでやる。そして最悪、破壊に至る(P232)
現代のデジタル社会では、複製コストはゼロ。多くの人が使えば提供したデジタル材の価値が爆発的に増殖する。本書が提唱する贈与経済は、デジタル社会になった今こそ、大きな意味をもっている(P235)
◎同じ贈与という言葉を使っても、その文脈は全然違うんじゃないかな。こんなものを持ち出す必要はない
Book32:雇用、利子、お金の一般理論:ジョン・メイナード・ケインズ:講談社学術文庫
ケインズは、古典派経済学は、完全雇用という状況下の特殊理論に過ぎないと考えたので「一般理論」。ケインズ理論は、1970年代のスタグフレーション時には効力を失い、ミルトン・フリードマンの新自由主義に譲った。2008年の世界金融危機では、フリードマンの経済理論が無力で、古いケインズ理論が復活した(P237~241)
Book33:資本主義と自由:ミルトン・フリードマン:日経BPクラシックス
フリードマンは、政府の介入を最小限にして個人の自由を最大化することが、公正で豊かな社会をつくると考えた。経済学は公正な経済の配分、政治学は公正な社会の正義とは何かが大きなテーマだ。1973年のスタグフレーションに対し、フリードマン思想が注目された。公共事業はNG、民間に自由にやらせ、市場の調整に任せなさい。規制緩和、民営化、減税だ(P242~243)
サッチャー、レーガンが頼ったのが、フリードマンの理論で、民営化、福祉・公共サービス縮小、規制緩和、所得税・法人税の減税等の政策を推進した。フリードマンの思想は新自由主義と呼ばれ、1970年代後半~21世紀初めまで、世界経済はフリードマン思想で回っていた(P243)
フリードマン思想を徹底的に進めると、市場の失敗が積み重なる。その結果が2008年の世界金融危機だ。ブッシュは金融恐慌が起こるのを食い止めるべく、破綻寸前の米保険最大手AIGを国有化、FRBが850億ドルを緊急融資でケインズ理論が復活した(P248)
Book34:メディア論:M・マクルーハン:みすず書房
メディアはメッセージである。人間社会を変えてきたのはメディアだ。私たちは中身のメッセージにとらわれがちだが、メディアそのものもメッセージを持っているので、その本質を見極めることが大事(P350~351)
熱いメディアはラジオ。耳から入る音声は聴感覚を支配する。冷たいメディアはテレビ。感覚全てを支配するほどの情報量がない。仮想現実(VR)やメタバースは全感覚を支配する異次元の熱いメディアだ(P252~253)
Book35:消費社会の神話と構造:ジャン・ボードリヤール:紀伊國屋書店
20世紀後半になって、生産中心の社会から消費社会に変わり、消費社会の社会構造がどう変わったのかを解明しようとした(P254)
ロレックスが売れるのは、成功した自分に相応しいのはロレックスと考える人が買うからだ(P255)
◎ブランドは、どれも同じ構造だ。茶の湯の碗だって同じこと。碗の価値を知ってるわけじゃない。価値が高いと値付けされたから高いのだ
Book36:管理される心:A.R.ホックシールド:世界思想社
感情労働(デパ地下の店員の笑顔)が人の心を商品に変える。表層演技:役を演じる⇔深層演技:演じるのでなくなり切る(P260~262)
Book37:正議論:ジョン・ロールズ:紀伊國屋書店
人類にとって普遍的で公正な正義とは何かを考えた書。すべての人に自由と平等、公正な機会を与えた上で生じた格差は是正し、基本材の公正な分配を目指す福祉国家的な自由主義=リベラリズムを主張(P266~268)
◎客観的な正義という概念は存在しない。正義とは選択された価値観であり、要は、何が好きかということ。客観性などない
Book38:歴史の終わり:フランシス・フクヤマ:三笠書房
人間社会の政治形態で勝利を収めるのは自由主義という仮説。マクロの視点で歴史を考えると、自由民主主義のほうが持続性があるとの主張。自由民主主義の方向に歴史が進化することが明確になったようだとの主張。(P272~277)
◎自由民主主義のほうが持続性があるとしても、歴史がその方向に動くとは限らない。AIとドローンで武装した専制国家に民主主義国家が敗退する可能性は十分にある。そして一たび専制国家が成立したら、内部改革はほぼ不可能なことは北朝鮮を見ればわかる
Book34:正義のアイデア:アマルティゼ・セン:明石書店
最高の正義を考えず、マシな方を選べと主張。(P282)