認知症の新しい常識 緑慎也著 2021年2月新潮社刊

(目次)

はじめに

第1章 アルツハイマー認知症とは何か

第2章 原因 ここまでわかったメカニズム

第3章 創薬 見えてきた光明

第4章 最新治療法 免疫から超音波まで

第5章 生活習慣と食習慣 睡眠から体型まで

第6章 食材の新常識 野菜、果物、魚、カレー

第7章 折り合いの付け方 あなどらず、悲観せず

 

アミロイドβの生成)

モノマー                    水溶性

  ↓

ダイマー      モノマー✖2        水溶性

  ↓

オリゴマー     モノマー✖数十       水溶性

  ↓

プロトフィブリル  オリゴマー✖n       水溶性 強毒性 ← ターゲット

  ↓

フィブリル     プロトフィブリルが線維化  不溶性

  ↓

老人班・プラーク

  

〇免疫療法

・BAN2401(エーザイ+バイオジェン)は、プロトフィブリルと結合し、目印の役割を果たし、免疫細胞が食べやすい状態にする。

・アデュカヌマブ(バイオジェン+エーザイ)は、オリゴマーからフィブリルまでの広範囲のアミロイドβ凝集体を結合の対象とする。

〇超音波治療

・腹部エコーなどと同程度の低出力超音波を頭の側頭骨に照射すると、一酸化合成窒素、血管内皮増殖因子が発現し、血液の流れをスムーズにする。認知症の本当の原因は、脳の微小血管障害であるとする仮説。

・2018年7月から5例の患者を対象に安全性確認の第1部の治験を実施

・2019年4月から第2部進行中。超音波治療20人、プラセボ20人で安全性と有効性を検証。

・1部の4人が第2部の治療に参加。本人、家族が効果有として治療継続を希望。

 

ん?その4人は、治験20人に参加してないよね?二重盲検だから、本人がプラセボでないことを知っていたら、二重盲検でなくなるから、単に治療を継続しているだけじゃないかな?

 

・自分は知らないけれども、相手は自分のことを知っているという状態が、認知症患者に安心感を与える。

・これまでに経験した人生の重要な出来事を思い出してもらい、良い出来事をたくさん思い出す人ほど、感情のコントロールがうまい。

・認知機能が衰えることが必然なら、自分のことを記憶してくれる、自分を支えてくれる家族や友人を大切にしたり、人生を振り返ったときに悔いを残さないようにすることが、人生の最後には大切になってくる。