(目次)
まえがき
第1部 アメリカという発明
第1章 アメリカの体制と動き続ける国家
第2章 土地~アメリカと呼ばれる場所
第3章 アメリカ人
第2部 アメリカのサイクル
第4章 アメリカの変化
第6章 制度的サイクルと戦争
第7章 社会経済的サイクル
第3部 危機と静けさ
第8章 来る嵐の最初の震え
第9章 2020年代の危機~サイクルの衝突
第11章 嵐の向こう側
結論 アメリカの時代
日本版増補 コロナ危機がサイクル移行を加速させる
制度的サイクルとは、連邦政府とそれ以外の関係に着目したもので、約80年周期で移行していくとされる。
第1サイクル:1787~1865 連邦政府は形成されたが政府と州の関係は不安定
第2サイクル:1865~1945 州に対する連邦政府の権限が確立
第3サイクル:1945~2025 州および経済、社会全体に対する連邦政府の権限劇的拡大
第4サイクル:2025~ 連邦政府による政府自体の関係を再定義。
著者は、再定義の答えとしてテクノクラートによるマニュアルから軍隊式の司令官の意図を踏まえてそれぞれの部下が直面する現実を認識しながら臨機応変に対応することを提示しているようだが、これで答えになっているのだろうか?なんだか質の違うことを言ってるように思えるのだが、私の理解が誤っているのだろうか?
社会経済的サイクルとして50年周期も提示されている。
第1サイクル:1783~1828 支配階級が革命を主導し、革命後も支配階級が社会を掌握
第2サイクル:1828~1876 金銀複本位制による通貨供給量拡大
第3サイクル:1876~1929 核となるテクノロジー誕生。生産規模拡大。労働力、消費
きず、第二次世界大戦による需要増で解消
第4サイクル:1932~1980 消費者への貸付で需要拡大
第5サイクル:1980~2030 資本不足を富裕層への減税で投資資金を確保しそれ自体は
成功したが、マイクロチップというコア技術が成熟期に入
り生産性が停滞し、投資機会が減少。相対的に投資資金過
剰により金利低下
これに対する著者の答えは、健康寿命を延ばすための技術開発ということのようで、これは頷ける。