新型コロナ 本当のところどれだけ問題なのか 木村盛世著 2021年2月飛鳥新社刊

(目次)

まえがき

第1章 感染症基本法

第2章 報じられない本当の問題点

第3章 日本に必要な感染症対策

第4章 厚生労働省日本医師会の大罪

第5章 医療崩壊を防ぐために

第6章 感染症から国民を守れない法体系

第7章 ワクチン接種の注意点と科学的根拠に基づいた対策

 

 著者は、「感染から逃げるよりも、感染したほうがいいかもしれない」(第1章)という持論の元、2021年1月時点(まえがき)において、「ウィルスの特性から、高い確率で予防効果のあるワクチンをつくるのは極めて難しいことが分かった。何年も何十年もの時間を費やしても、効果的なワクチンができる保証はない」と主張している。(第7章)

 しかし、この時点で、ファイザー/ビオンテック、モデルナのmRNAワクチンは開発に成功し、米FDAにより緊急承認され、12月からワクチン接種が開始されていた。FDAは、これらのワクチンに効果があると認めたからこそ、緊急承認したのである。

 なのに、その事実に目をつぶって、自説に都合の悪い部分に言及せず、都合の良い事実のみを記載してこの本を出版している。著者は、信用できない。